不倫慰謝料相場(判例)

不倫慰謝料請求をしても、請求した満額が支払われるとは限りません。

一般的に、不倫が原因で離婚に至った場合や、離婚を前提にして別居に至ったなどの事情があると慰謝料が高額になる可能性があります。

慰謝料に影響する「事情」とは

不貞行為・不倫で慰謝料請求をする場合、慰謝料金額に影響を与える要素として、次のようなものがあります。

  1. 不倫前の夫婦関係の状態(良好だったのか、すでに関係は悪化していたのか)
  2. 不倫後に離婚したかどうか
  3. 結婚して何年目だったのか(婚姻期間の長さ)
  4. 不倫期間、肉体関係の回数
  5. 不倫当事者のどちらが積極的だったか、不倫を継続した経緯
  6. 不倫相手が妊娠・出産していたか
  7. 不倫相手と同棲していたか、どうか
  8. 加害者側の社会的地位や資力

慰謝料は、機械的に「○○の場合は○○万円」と計算されるものではなく、ケースバイケースで慰謝料金額も変わってきます。それだけに、どのような経緯で不貞行為・不倫が始まったのか、またどのようなやり取りがあったのか等、状況を細かく把握しておく必要があります。

不倫慰謝料相場(判例2)

慰謝料が高額なケース

不倫が原因で認められた慰謝料の判例のうち、
不倫慰謝料が高額に認められた例です。

  • 昭和60年1月30日(浦和地方裁判所)
  • 慰謝料請求者:夫→妻の不倫相手
  • 慰謝料請求額:不明
  • 認められた慰謝料:500万円
  • 婚姻関係:協議離婚
  • 事情:2年以上に渡って不倫関係が続いた

慰謝料算定理由

不倫が原因で協議離婚になった妻が不倫相手との交際のために600万円以上の借金をしたこと、その借金を夫が返済したこと、不倫のきっかけが、妻が一方的に誘惑されたのでなく、夫との結婚生活不満から出たものだった等が総合的に考慮された。

慰謝料が高額なケース 2

  • 平成11年3月31日(大阪地方裁判所)
  • 慰謝料請求者:妻→夫の不倫相手
  • 慰謝料請求額:1200万円
  • 認められた慰謝料:300万円
  • 婚姻関係:破綻して別居
  • 事情:20年程度にも及ぶ長期の不倫関係であり、お互いに小学校の教師だった

慰謝料算定理由

不倫期間が20年程度と長期間であったこと、結果的に夫婦が別居したこと、不倫関係の始まりが不倫相手・夫のどちらが主導したかはっきりしないこと等が総合的に考慮された。

慰謝料が高額なケース 3

  • 平成10年12月21日(東京高等裁判所)
  • 慰謝料請求者:妻→夫の不倫相手
  • 慰謝料請求額:2200万円
  • 認められた慰謝料:220万円
  • 婚姻関係:裁判離婚
  • 事情:婚姻期間40年程度のうち、不倫関係が30年程度にも上ること、不倫相手が夫と同居していただけでなく、妻の存在を知りながら「再婚した妻」と称してふるまっていた。

慰謝料算定理由

不倫相手が夫との間で避妊をしなかったことや、「再婚した妻」と称し夫の実家に入ったことに、妻は強く憎悪の感情を持っていたこと。また、夫と不倫相手との肉体関係、同棲が続いたことで、やむを得ず離婚に至ったこと。これらの事情によって深刻、多大な精神的苦痛を被ったこと。さらに、夫婦間の子供が離婚訴訟に対する不安から、ノイローゼが急激に悪化したこと等が、総合的に考慮された。

不倫慰謝料相場(判例3)

慰謝料が100万円前後のケース

不倫慰謝料判例のうち、不倫慰謝料金額が100万円前後(もしくは100万円以下)となったケースです。

  • 平成10年7月31日(東京地方裁判所)
  • 慰謝料請求者:夫→妻の不倫相手
  • 慰謝料請求額:947万円
  • 認められた慰謝料:110万円
  • 婚姻関係:不倫相手と同棲
  • 事情:妻は結婚生活に不満を強く持ち不貞行為に積極的だった。

慰謝料算定理由

夫婦交渉が10年以上無いために妻が結婚生活に不満を強く持っていて、深夜まで遊興するなど家庭から逃げるような生活だった。一方で夫は、自分の仕事を重視し、このような状態を知りながら放置するなど、お互いに相手に対する関心が非常に希薄だった。さらに、妻が不倫相手に強く惹かれ、自分の積極的な意思で不倫相手と肉体関係をもったことや、夫と不倫相手の話し合いでも、夫の態度から妻への愛情はそれほど感じさせないものだった等が総合的に考慮された。

慰謝料が100万円前後のケース 2

  • 平成3年8月9日(名古屋地方裁判所)
  • 慰謝料請求者:妻→夫の不倫相手
  • 慰謝料請求額:1000万円
  • 認められた慰謝料:100万円
  • 婚姻関係:婚姻継続
  • 事情:フィリピン人女性と2年以上の不倫関係を続けた

慰謝料算定理由

結婚後20年近く経過している、義父なども妻の心情を理解している、フィリピン人女性(不倫相手)の在日期間中は、夫は家業をおろそかにはしていなかったこと、妻と現在まで継続して同居していること等を考慮した。

慰謝料が少額なケース 3

  • 平成4年12月10日(東京地方裁判所)
  • 慰謝料請求者:妻→夫の不倫相手
  • 慰謝料請求額:500万円
  • 認められた慰謝料:50万円
  • 婚姻関係:婚姻継続
  • 事情:夫が職場の部下と不倫。不倫期間は約8ヶ月程度

慰謝料算定理由

不貞について主な責任は不貞を働いた配偶者にあって、相手の責任は副次的であること、夫が主導的役割を果たした不倫であること、婚姻関係の破綻があること、不倫関係を解消され夫婦関係が修復していること、不倫相手が退職して社会的制裁を受けていること等が総合的に考慮された。

不倫慰謝料相場(判例4)

慰謝料が0円・認められなかったケース

  • 平成3年9月25日(横浜地方裁判所)
  • 慰謝料請求者:妻→夫の不倫相手
  • 慰謝料請求額:300万円
  • 認められた慰謝料:0円
  • 婚姻関係:協議離婚

慰謝料算定理由

夫が妻に慰謝料500万円を払ったので、さらに不倫相手に対する請求は認められないとした。不倫相手は交際当初、夫を既婚者と認識していなかった。しかし、その後、夫を既婚者と認識した後も不倫関係を継続した。また、妻に不倫が発覚したことから3年間ほど不倫関係を中断していたが、再び不倫関係を継続した。夫と不倫相手の不倫関係が主たる原因で婚姻関係が破綻したことから、慰謝料として300万円を請求した。

しかし、離婚訴訟において裁判上の和解で協議離婚が成立。その際、妻が夫から慰謝料を500万円受け取っていることから、妻の精神的損害は全額補填されているとして、不倫相手に対する請求は棄却した。

慰謝料が0円・認められなかったケース 2

  • 平成8年3月26日(最高裁判所)
  • 慰謝料請求者:妻→夫の不倫相手
  • 慰謝料請求額:不明
  • 認められた慰謝料:0円
  • 婚姻関係:別居し婚姻関係破綻後の不倫関係
  • 事情:性格の不一致から夫婦が別居後に、ホステスの女性と不倫関係が開始され同棲に至る

慰謝料算定理由

配偶者と第三者が肉体関係を持った場合であっても、夫婦の婚姻関係が不倫関係の開始時において破綻していたときは、特段の事情がない限り、第三者は不法行為責任(慰謝料支払義務)を負わない。

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